処刑!メガレッド 第8話


扉が開いて入ってきた男。
顔は覆面で覆われているが目はギラギラと輝いている。
見た目は健太よりも背が高く、腕や足の筋肉の付き方もがっしりしている。
自分よりも強いかも、健太はそう直感した。

「健太ぁ」

瞬が健太のもとへやってきてニヤニヤとしている。

「早く降伏しちゃえよ?ここから先はマジできついかもよ?」

「…誰が…、…てめえなんかに…服従…するかよ…」

「…ふう…」

瞬はそう言うと立ち上がり、健太の足元へ行き椅子を動かした。
そして、

「やれ!」

と言った。
と同時にその男が健太のもとへやってきたかと思うと、健太の腹の上にどっかり腰を下ろした。

「…なッ、何すんだよッ!!どけよッ!!」

健太は手足をバタバタと動かす。

「健太。ここからはマジで地獄だぜ?覚悟するんだな」

瞬はそう言うと健太の足元にいた男に、

「健太を狂わせてやれ」

と耳元で囁いた。

「覚悟しろよ、健太!」

その男が言った。

「この声、どこかで…」

健太が言いかけた時、その男の手が健太の睾丸をいきなり握った。

「うぐッ!!」

健太に鈍痛が走る。

「お前のキンタマ、オレが握り潰してくれる!」

そう言うが早いか、その男は手に力を込め、健太の睾丸を徐々に強く握り始めた。

「うがあああっっ!!!!」

健太が叫び始める。

「痛ってええッッ!!ぐわあああッッッ!!」

健太の声が徐々に大きくなっていく。

「降伏するか、健太?」

瞬が冷ややかに言う。

「…る…か…」

顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じ、冷や汗を流している健太が何かを呟いた。

「あん?聞こえねぇよ、健太」

「…降伏…、…するか…よ…」

その目がうっすらと開き、健太がニヤリと笑う。

「…こんなの…、…どうってこと…、…ねぇよ…!」

健太の腹の上に乗っていた男がカッと目を見開いた。

「うぎゃあああっっっ!!!!」

健太の悲鳴が絶叫に変わった。

「生意気なガキだ!本当に握り潰してやるッ!!」

健太の睾丸を握りしめている男の手により一層の力が込められた。

「健太!降伏しろよ!そうすれば楽になるんだぜ!?」

瞬が半ば怒って言う。しかし健太は首を横に振り、

「…す…る…か…!!…俺はッ、…俺はッ!!…絶対に負けねェッ!!」

と言った。

「貴様ァッ!!」

男が健太の睾丸に一気に力を込めようとした。

「止めろッ!!」

突然、瞬が叫び声を上げた。

「…瞬様?」

健太の腹の上の男が瞬を見る。

「もういいよ!健太を殺してしまっては面白くない。健太は俺のおもちゃだ。
いくらあなたでも俺のモノを壊したら許さねェッ!!」

そう言うと瞬はその男を立ち上がらせ、代わりに自分が健太の腹の上にどっかと腰を下ろした。

「ぐふっ!!」

突然のことに健太は顔を歪ませる。

「…フッ…」

瞬が突然笑い出す。

「…何だよ…、…瞬…」

健太は荒い息をしながらも瞬を睨み付ける。

「…さすがだよ、健太。…ますますお前をボロボロにしたくなってきたぜ!」

「…してみろよ。…俺は、…耐えて見せるぜ!」

「…こんなことをされてもか?」

瞬の腕が健太の方へ伸びてきた。


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