処刑!メガレッド 第2話


「…う…、…んん…」

しんと静まり返る小さな部屋の中で健太は目を覚ました。

「…ここは…?…そっか…」

健太は辺りを見回した。
周囲には何もない。
4畳ほどの小さながらんとした部屋で入口以外には通気口すらない。
一度鍵をかけてしまえば、全くの密室になってしまうと言っていいほどだ。

「…俺ェ、捕まっちまったんだっけ…。…だっせぇ…」

日頃体を鍛えていたのにその体が保たないなんて。
健太は体力には自信があった。
その強靭な体でメガレッドになり、数え切れないほどの魔物を斬り捨ててきたのに。
なのに、あの時…。
クネクネに夢中になっていた。
その隙を突かれ、1人のクネクネに足を引っ掛けられた。
次の瞬間、強烈な電撃が健太を貫いた。

「ぐわあああっっ!!!!」

今までも何度も電撃の攻撃にあってきた。
しかしその時の電流はそれまで以上に高圧で、一気に体から力が抜けた。

「…う、…ぐ…ぅ…」

「メガレッドを捕えたぞォッ!!」

周りでクネクネが大騒ぎする。
そしてここぞとばかりに健太に罵声を浴びせ、また足蹴りなどをしてボコボコにし始めた。

「止めろッ!!」

健太が叫ぼうとしたその時、背後で同じ言葉が聞こえた。

「?」

朦朧とする意識の中で健太はその声の主を見た。ゴツゴツした機械生命体。

「久しぶりだな、メガレッド。いや、伊達健太!」

「…!?…ま、まさか…」

忘れるはずがない。数年前、自身で倒したはずの相手、ユガンデだ。

「てめぇ、死んだはずじゃ…?」

「忘れたのか?私は機械生命体。つまりそのプログラムを再生すればいくらでも再生されると言うわけだ。
私はあるお方によって再生されたのだ」

するとユガンデは周りのクネクネを見回し、

「これはあのお方への大切な献上物だ。傷付けてはならん!」

と大声で言った。

「…あの…お方…?」

するとユガンデは健太の方を向き、

「お前もよく知ってる方だよ」

と言った。
そして健太の全身を舐めまわすかのようにじっと見始めた。

「…ほぅ…」

ユガンデは健太の横にゆっくりとしゃがみ込んだ。
健太は仰向け状態に倒れ、足を大きく広げ、荒い息をしている。

「前よりも筋肉がついたんじゃないのか?そそるよ、健太。ここもこんなに大きくてな!」

そう言い終わるが早いか、ユガンデは健太の股間に手を伸ばすとその中心で息づいているペニスをそっと握った。

「あッ!!」

不意に自分の大切な所を握られ、健太は思わず声を上げた。
ユガンデが握ったそれは温かみがあり、まだ弾力性があった。

「こんな状況なのに感じてるのかぁ?」

ユガンデはそう言うと健太のペニスを妖しく何度も撫で回した。

「…あッ、あッ!!…はッ、…ああッ!!…やッ、止めろォッ!!」

健太はその刺激に耐えられず、思わず声を上げる。
その健全たる男子の証拠、健太のペニスはその刺激によって少しずつ勃起し始めていた。
薄いスーツ越しに、健太のペニスのくびれ、筋などが徐々に浮かび上がりつつある。

「おっと。これ以上するとあのお方に怒られてしまう」

ユガンデはそう言うと手を離した。
そして今、健太はこの部屋に連れて来られている。

「くっそぉッ!!何とかしてここを抜け出さねぇと…」

健太は動こうとしたが、腕を柱の背後で縛り付けられ立たされているらしく、全く身動きが取れない。
メガレッドに変身しているのでパワーもかなりのものなのに、電撃を浴びたせいか、思うように力が出ない。
その時、ガチャリという音がして目の前の扉が開いた。 

「気が付いたかい、健太?」 

その声の主を見た瞬間、健太は愕然となった。


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