悪夢のループ 第2部第10話


「…う…」

走はゆっくりと目を開けた。
薄暗い天井が目の前にある。
周りは静かになっていた。

「…オレは、…助かったのか…?」

ゆっくりと周りを見回してみる。
誰もいない。

「…なッ、何だよッ、これッ!?」

自分の体を見回した時、走は自分への仕打ちがまだ終わっていないことに気付いた。
スーツの間から入れられた大量の精液。
走が体を動かすたびにグチュグチュと音を立て、スーツの中でぶよぶよと蠢いている。
下手に体を動かせば、その物体が体の下へ回り込み、ヌチャネチャという音を立てた。
そして。
自身の股間。
その膨らみは萎縮したものの、スーツの破れ目から情けない格好で飛び出し、淫臭を放っていた。
しかもそれは黒光りをしていた。

「…痛ッ!!」

頭より上に束縛されている腕を放そうにも放せない。
余程きつく縛り上げられているのか、それとも自分がエネルギーを吸い取られ、弱くなっているのか…。
その時だった。

「気が付いたか、走ぅ?」

はっとなってその声のした方を見る走。

「…岳…ッ!!…てめぇ…ッ!!」

キッと睨みつける走。
だが岳はそんな走にはお構いなしのようにニヤニヤしているだけだ。
相変わらずマスクを外し、股間の破れたスーツを身に纏っている。
股間は大きく勃起し、岳が歩くたびにビクビクと揺れている。
その横にはテツが。

「さっきは余程気持ち良かったみてぇだな。ヤッてる最中にトリップしていたみてぇだし!」

「るっ、るっせぇっ!!さっさと解けよッ!!」

顔を真っ赤にし、怒鳴る走。
だがそんな走を横目に、テツがつつっと走の横にやってきた。
そして股間をゆっくりと手のひらに包んだ。

「んあああっっっ!!」

あまりの感覚に思わず叫ぶ走。
その瞬間、走の股間はムクムクと急成長し、一気に最大限まで膨らんだ。

(…な、…なんで…?)

テツに股間を優しく包まれただけなのに瞬間的に最大勃起している自分が信じられないでいる。

「すげぇ!一気にでっかくなったじゃねぇか、走のここ!」

テツが面白そうに笑う。

「余程感じ始めちゃってるんじゃないのぉ?」

そう言いながらテツはその手をゆっくりと上下し始めた。

「…あッ、…んあ…ッ!!…クッ、…うう…ッ!!」

必死にその快感に耐えようとする走。
しかし体は正直に反応する。

…クチュ、…キュッ…!!

何度も射精した残りと今回の快感の涙が淫猥な音を立てる。

「すげぇなぁ、走ぅ。滅茶苦茶感じてんじゃん?」

岳がニヤニヤして言う。

「…る、…んッ!!…る…っせぇ…!!んッ!!クッ!!」

ピクピクと体を跳ねらせ、身悶えるしか術がない走。

「というか、汚ねぇなぁ、走ぅ!」

「…え?」

急に顔をしかめた岳を不審に思い、走は思わず聞き返す。

「お前の体だよ。精液まみれじゃねぇか」

「だっ、誰のせいだと思ってんだよッ!?」

走が顔を真っ赤にして怒鳴る。
だがそんな走にお構いなしに、

「まぁまぁ。今からお前の体をキレイにしてやるよ!」

と岳が言い、走の股間の上に馬乗りになった。

「痛ってぇぇぇっっっ!!」

走が叫ぶ。

「おおっと、ごめんごめん。お前の股間、デッケェから!」

岳がニヤニヤして言うと、その傍でテツがクスクスと笑った。
岳のスーツの尻の部分が、走の精液で光沢を失ってゆく。
岳は走の首に手をかける。
そしてスーツに手を掛けた。

「…!?…ま、まさか…ッ!?」

走が顔を真っ赤にする。
すると岳は平然とコクンと頷いて、

「そうだよ?お前のスーツを破らないとキレイにできねぇし…」

と言った。

「やッ、止めろォォォッッッ!!止めてくれェェェッッッ!!」

走がバタバタと動く。

「大人しくしてろよッ!!」

テツが走の足に跨り、走の股間をギュッと握った。
そしてそのまま走のそれを激しく扱き始めたのだ。

「ああああっっっ!!やッ、やめ…ッ!!…くぅ…ッ、…んんんっっっ!!!!」

走の意識が股間の方へ移動する。
岳は走の股間付近に座り、股間のスーツの破れ目をぴったりと密閉させている。
走のスーツの胸部が異様に膨らんでいる。

「なぁ、走ぅ」

岳が話し掛ける。

「…んんッ…!!」

走は荒い息をしながら、岳の顔を見る。
股間からは快感がどんどん流れ込んでくる。

「今のお前はまるで水風船状態だ。ここ、見てみろよ」

と岳は走の胸を指差す。

「スーツが密閉されてるんだよ。だからここを破るとどうなると思う…?」

そう言って岳は、走のスーツの首の部分をしっかりと掴んだ。

「こうなるのさッ!!」

その途端、岳の表情が険しくなった。
岳は思い切り走のスーツを左右に引っ張った。

ビッ!!ビリビリ、ビリビリビリビリ……!!!!ビィィィィッッッ!!

鈍い音を立てて走のスーツが無理矢理裂かれてゆく。
無理矢理引っ張り上げられたスーツに纏わり付いた精液が急に自由になる。

ビシュッ!!バシュッ!!ブシュッ!!ニュブッ!!ニュボァッ!!

そこから走のスーツの中にあった精液が飛び出し、勢いあるものは倉庫の天井にまで飛び散った。
勢いの小さかったものはそのまま走の顔に飛び散った。
そしてそれらは地に落ちて走の周りに白い小さな花を開かせた。

「…あ…が…!!」

走の体は精液で真っ白になり、同時に走の体がブルブルっと震え、ドスンと地に倒れ込んだ。

「おおっと、もったいない!」

岳が駆け寄り、走にすがり付く。

「お前の体をキレイにしなきゃな!」

そう言うと岳は、走の右胸の突起にチュッと口づけた。

「はぅっ!!」

走の体がビクリと跳ねた。

…ピチャピチャ…、…チュッ、…チュグ…!!

岳がひたすら走の体を舐める。
特に胸の突起の周りはゆっくり丁寧に。
その突起の周りを丹念に舐め上げ、それから突起を吸い上げたり軽く噛んだり、コロコロと口で転がしたりする。

「…んッ、…あっ、…は…ぁ…ッ!!」

そのたびに走は体を跳ねらせ、身悶える。
そんな走の股間はピクピクと揺れ、いまだにトロトロと先走りを流し続ける。

…ジュルッ!!…ジュブ…ッ!!

徐々に胸から離れ、少しずつ走の体の残りの精液を吸い取り始める。
淫猥な音が大きくなる。

「僕も!」

テツが駆け寄ってきて、走の左胸の突起に吸い付く。

…チュグ…!!

「ふあああっっっ!!」

走が声をあげる。

…チュル、…ジュルッ!!…ジュブッ…!!
…ジュバ…、…ジュボッ…!!

岳とテツの舌使いが淫猥なハーモニーを奏でている。

「ここもきれいにしとかなきゃな!」

そう言うと岳は走の勃起した股間をキュッと握った。

「んあっ!!」

走がビクリと反応する。
そのまま岳は走のそれを激しく扱き始めた。

「ひあああああっっっっっ!!!!」

両方の胸、体を愛撫され、なおかつ股間の膨らみを扱かれる。
集中的に性感帯を責め立てられ、走は一気に絶頂を迎えた。

「ああああっっっっ!!」

…ドロ…、…ビュクッ!!ビュクッ!!

最初の頃に比べ勢いが衰えた走の股間。
だが残りの精液を搾り出すかのように、ビクンビクンと脈打ち続けた。


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