非番の情事 第32話
「そんなにイきたかったら自分でオナってみな!」
呆然としているバンを残して、センは部屋を出た。
そしてその隣りの部屋に移った。
そこはセンのベッドルームになっていて、そのベッドの前には小さなテレビがある。
そのスイッチを捻った。
ブゥゥゥンという低いモーター音がして、その画面がゆっくりと明るくなる。
とそこに映し出されたのは隣りの部屋で呆然とし、大きく息をしているバンだった。
もちろん、カラーだし、音声もちゃんと付いている。
だからバンが何かを言えばそれは全て聞き取れる。
実はその部屋には小型カメラが仕込んであったのだ。
センの責めに悶え苦しみ、徹底的に犯されるバンを録画し、記録として残すためだ。
この間、初めてバンを犯した時の映像を見てセンは何度も自慰行為に浸った。
といっても2回射精するのが限界だった。
センはカメラのズームを大きくした。
そしてバンの体全体がスッポリ入るところまで絞りこみ、様子を窺った。
バンは肩で大きく息をし、呆然としたままだ。
その程よく割れた腹筋が大きく動く。
体にはうっすらと汗が滲んでいる。
顔は上気し、目は潤み、もどかしさに苛まれているようだ。
そして。
バンの男の子としての象徴、ペニス。
それは刺激を止められてもその大きさを保ったまま、バンの鮮やかな赤色のスーツの上でピクピクと蠢いていた。
その先端からは、後から後から先走りが溢れているようだった。
とその時だった。
「…イキてぇよぉ…」
バンが呟いた。
そして右手をペニスへと持っていき、ゆっくりと握った。
「んあああっっっ!!」
バンは、センがいないのをいいことに大声をあげた。
見られているとも知らずに。
そしてその手をゆっくりと上下し始めたのだ。
「…んあ、…ん…。…んん…ッ…!!」
ペニスを擦り上げるたびにバンは甘い吐息を漏らす。
クチュッ、…グチュッ…!!
淫猥な音がモニターから流れてくる。
バンのペニスが手の中で更に大きくなったように感じられた。
「…あ、…やッ、…止めて…ッ!!…セ、…センちゃん…ッ!!…き、…気持ち良いよ…」
目を閉じて声を発するバン。
センのペニスもギンギンに勃起している。
あんなに淫らなバンを初めて見た。
センに責められるのを想像しながらオナニーに耽るバン。
「…クッ、…ンッ…!!」
気が付けば、センも自分のペニスに手を伸ばし、ゆっくりと扱いていた。
やがてバンの左手が、センが投げ捨てたトランクスを掴んだ。
そしてそれに自分の顔を埋めたのである。
と同時にバンはそのペニスを勢い良く扱き出した。
「ああっ!!せッ、センちゃぁぁんッ!!だッ、ダメッ!!そんなに強くしたら…ッ!!」
「…もう、…限界!!」
センはそう言うと取り敢えず自分のペニスから手を離し、何とか感情を押し留めた。
そして隣の部屋へと足を忍ばせ、勢い良く扉を開けた。
次の瞬間、センのトランクスから顔を上げたバンとバッチリ目線が合った。
「うわあああっっ!!」
バンが羞恥の悲鳴をあげる。
「ダメッ!!せッ、センちゃんッ、見ないでッ!!…あッ、ああッ!!」
それでもバンの手は止まらない。
そろそろ限界が近いのだろう。
センは黙ったままバンを見つめている。
「ああッ!!イッ、イクゥゥッッ!!」
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュゥゥゥッッッ!!!!
バンが大きく叫んだかと思うと、そのペニスから濃白色の精液が物凄い勢いで飛び出した。