僕だけのヒーロー 第47話


ガシャン!

「んなっ、何すんだよッ、シオンッ!!」

金属製の何かが締まる、冷たい音と共に、竜也さんの大きな叫び声が小さな部屋に響きました。

「俺をこんな台の上に拘束して、何をする気だよッ!?」

ストレッチャーのような、手術台とも言えるような台の側面で両腕を、やや強めの、太目のベルトで腰の辺りを、足首でやや広めに広げられ足を拘束された竜也さんが顔を真っ赤にして僕を睨み付けています。

「こ、こんなに緊縛して何をするんだよッ、シオンッ!!」

「いちいちギャーギャーうるさいですねぇ…」

僕は半分うんざり気味に竜也さんに言います。

「あなたのヒーローである証、その液体を頂戴するんですよ」

「え?」

竜也さんが一瞬きょとんとした表情をしました。
そして、僕は続け様に、

「それも全て。つまり、竜也さんのアソコからそれが出なくなるまでね!」

と言いました。

「…ど、どう言う意味だよ…?」

僕はフッと笑うと、

「ロンダーズファミリーと結託したんですよ」

と言いました。

「…シ、シオ…ン…?」

何のことかさっぱり分からないと言う顔をする竜也さん。

「お金ですよ、お金!」

僕は右手親指と人差し指で円を作りました。

「ロンダーズファミリーは強い男性のエネルギー、つまりアソコから溢れ出す雄の象徴である精液を集め、それを材料にしてある薬を作ろうとしています。肉体を強靭なものにし、どんな細菌やウイルス、それにちょっとやそっとじゃ壊れない肉体を作り出す薬をね。そのためには竜也さんのような強い男性の精液が必要なんですよ!」

「…な、…んだと…?」

怒りにブルブルと体を震わせる竜也さん。

「生き残りがいたんですよ。その人が僕に接触をしてきた。もう一儲けしたい、そのために肉体を強靭にする薬を開発したい、そのためには竜也さんやアヤセさん、ドモンさん、それに直人さんのような強靭な肉体の持ち主から溢れ出す精液が大量に必要だと。僕にはそのお礼にいくらでも金を払うと約束してくれたんです」

「…ドモンはッ!?…それに、アヤセや直人はッ!?」

頭をグッと上げて僕を見上げる竜也さん。
僕はフフッと笑い、

「ドモンさん。あの人はバカです」

と言いました。

「すっかり僕の下僕になって僕のされるがままでした。僕がドモンさんのアソコを触りたい、強制射精したいって言ったら、『いくらでも射精させてくれ!』って、鼻息まで荒くして。そして今の竜也さんみたいに体中を拘束して、ゆっくりと愛撫してあげたんです。そりゃあ、もう、ドモンさんはすっかり狂っていました。いつもより束縛がきついのには少し疑問を持っていたみたいでしたが。そしてやがて射精したドモンさん。でも僕はドモンさんを開放しませんでした。そのまま愛撫を続けて、2度、3度と射精させたのです。さすがにその頃からドモンさんは変だと言うことに気付いて。でも既に遅かったんです。その後、僕はこの機械で、ドモンさんのアソコを強制的に刺激し続け、何度も何度も射精させました。ドモンさん、最初は悲鳴を上げていましたよ。でもそのうちそれが絶叫に変わり、顔が真っ青になっても僕はそれを止めませんでした。今、ドモンさんはすっかり抜け殻のようになってくたばっていますよ」

僕はそう言いながら、竜也さんの目の前に棒状のハンディサイズの機械を取り出しました。

「それからアヤセさんは体調があまり優れなくて、不適合でした。直人さんは、あの人の虚栄心を利用させてもらいました。僕が新しい薬を開発したいから、直人さんの精液を下さいって言ったら最初は相手にもしてくれませんでした。でもゆっくりと説得をして、後はドモンさんと同じですよ」

「…シ…オン…!!…て…め…え…!!」

拘束具をガタガタと揺らして、竜也さんが怒りに震えています。

「そして次はあなたの番ですよ、竜也さん」

僕はそう言うと竜也さんの2本の足の付け根、男子としての象徴である竜也さんのアソコを優しく右手で包み込みました。

「ああっ!!」

その瞬間、竜也さんの体がビクビクと跳ねました。

「あなたも地獄に送って差し上げます」

 

…あ。
申し遅れました、シオンです。
結論から言いますと、僕は決してロンダーズファミリーと結託していません。
だって、ロンダーズファミリーは既に倒したのですから。
じゃあ、何で竜也さんがこんなことになっているかですって?
実は凄く照れ臭いのですが、これ、竜也さんといわゆる「ごっこ」をしているのです。

始まりはこうでした。
竜也さんが僕の本当のヒーローになってくれてから、竜也さんは暇があれば僕の部屋に来てくれるようになりました。
僕も、毎日のように竜也さんの大きな腕に抱かれて、大きな胸に顔を埋められて、そして、大好きな竜也さんとエッチして。
それはそれは幸せな毎日を過ごしていました。
アヤセさんとユウリさんは我関せずと全くもって僕らを「無視」していました。
ドモンさんは時々乱入してきては僕と一緒に竜也さんを甚振ったり、時には僕と竜也さんに甚振られたり。

「シィオォンん♪」

最近、竜也さんの表情がだらしなく緩んでいるような気がするのですが…。
まぁ、それだけ幸せってことなんでしょう。
…実際、僕もそうですし…。

「いらっしゃい、竜也さん」

僕はそう言うと入口を開けて入ってきた竜也さんの腰に両腕を回しました。
すると竜也さんは、お決まりのように僕にそっとキスをしてくれました。
竜也さんのお得意な、優しい、啄むような甘いキス。
暫くすると、竜也さんの体がいきなり光ったかと思うと、タイムレッドにクロノチェンジしていたのです。

「シオン様」

僕の顔を真剣な眼差しで見ている竜也さん。
それは僕らの合図だったのです。
竜也さんがいきなり僕の前でクロノチェンジし、タイムレッドになったのは、「僕に甚振られたい」という意味なんです。
当然、そんなだから、僕の股間も痛いくらいに勃起し、僕もクロノチェンジしてタイムグリーンになりました。

「…今日はどんな感じがいいですか?」

すると竜也さんはいつものような、優しい笑顔に戻り、僕のベッドの上に座りました。
そして僕を後ろからひょいと抱えました。

「わ…」

突然のことにビックリする僕。
そのまま竜也さんは僕を太腿の上にちょこんと乗せました。
そして僕の頭を優しく撫でてくれています。

「…重くないですか?」

今まで、竜也さんがこんなことをしてくれたことがなかったので、僕は正直戸惑いました。
すると竜也さんは、

「ぜぇんぜん♪大丈夫だよ」

とニコニコ顔で言いました。

「今日はさ、シオンにお願いがあるんだぁ」

「…な、何ですか?」

せっかくのイケメンが台無し、と言うか、気持ち悪いんですけど…。
すると竜也さんは僕の机の上に置いてあったあるものを指さしました。
それを見た瞬間、僕の心臓はドキドキと早鐘を打っていました。

「…あれを使って、シオン様にお仕置きされたいなぁって♪」

竜也さんが指さしたもの。
それはドモンさんに「エビル・サンダー」として使用したあの「武器」だったのです。

「ドモンがさぁ、すっげぇ、気持ち良かったって言ってたからさぁ。俺にも使って欲しいなぁって♪」

その時でした。
僕の体に物凄い電流が流れました。

「…あ、…はぁ…ッ…!!」

僕は喘がずにはいられませんでした。
竜也さんの右手が僕の大きく勃起した股間を優しく撫でていたのです。

「…あ…ん…!!…はぁ…ッ!!」

「かわいいよ、シオン」

僕の耳元で竜也さんの優しい声が聞こえます。

「…た、…竜也…さん…ッ!!」

僕の体から力が抜け、竜也さんの太腿から滑り落ちると竜也さんの目の前にストンとしゃがみ込んでしまいました。

「…竜也…さぁん…」

僕が振り向くとそこには竜也さんの大きなアソコが。

「…僕も…」

竜也さんの大きなアソコに手を伸ばそうとしました。
でも竜也さんは僕の腕を掴みました。

「…え?」

「俺はあとでたぁっぷり処刑してくれればいいよ」

そう言うと竜也さんはニッコリと微笑み、僕に優しいキスをしてくれました。

で、また元に戻りますが。
竜也さんの希望は僕がみんなを裏切り、ロンダーズファミリーと結託して竜也さんを処刑するって言う感じがいいと言うことでした。
だったら僕はとことん悪役に徹しようと思い、ドモンさんやアヤセさん、そして直人さんまで犠牲にしたっていう設定にしました。

「…と言うか、竜也さん、既に勃っちゃってますし…!」

僕が右手で包み込んだ竜也さんのアソコは既に大きく勃起し、熱く、硬く、スーツの中で真っ直ぐ伸びていました。
もともとぴっちりと体に密着している真っ赤なスーツ。
その中心でドクンドクンと脈打っている竜也さんの巨大なアソコ。
亀頭のくびれや全体の形、よく見ればその血流まで分かってしまうほどクッキリとその形が浮かび上がっていたのです。

「だぁってさぁ、シオンのアドリブが凄すぎるんだよ」

縛られた状態で竜也さんが笑い出しました。

「…ドモン。…やっぱりアイツはバカだったんだ…?」

「おかしかったですか?僕もちょっとやり過ぎかなぁって思ったんですけどね!」

僕も竜也さんに釣られて笑い始めました。

「シオンん」

「はい?」

じっと僕を見つめている竜也さん。

「ちょっと腕外してくれないかな?」

「…あ、はい…」

僕は竜也さんに上から覆い被さるようにして両腕の拘束を外しました。
その途端、竜也さんは僕をギュッと力強く抱き締めてきたのです。

「たっ、竜也さんッ!?」

僕は竜也さんにギュッと抱かれる状態になっていました。

「…愛してるよ、シオン」

竜也さんの優しい言葉。
じぃんと心に響くように言う竜也さん。

「…僕も…」

そう言うと僕は、竜也さんのアソコを再び優しく包み込みました。

「んっ!!」

竜也さんがビクリと体を跳ねます。

「竜也さんの全てのエネルギーを搾り尽くして、ロンダーズファミリーに渡せば、僕には大金が入ってくる。それだけじゃない。抜け殻になった竜也さん、ドモンさん、そして直人さんを僕の好きに出来る」

そう言いながら僕はゆっくりと竜也さんのアソコを撫で上げます。

「…あっ!!…んっ!!…んはっ!!」

竜也さんが僕の手の動きに合わせるかのように喘ぎます。

「…や、…止め…ろ…ッ!…シ…、…シオ…ン…!」

竜也さんのアソコはビクビクと脈打ち、その先端からはジワジワと先走りが溢れてきています。

「今日は竜也さんに人体実験を施しましょう」

僕はそう言うと机のところに移動し、例のものを持ってきました。

「…な、…何だよ、…それ…?」

竜也さんの息遣いが心なしか荒くなっているような気がします。

「僕が開発したエビル・サンダーです。これをここに当てると、物凄い快楽と電流と共に、射精感を高め、大量の精液を搾り取ることが出来るんですよ」

そう言いながら、僕はその先端で竜也さんの大きく勃起したアソコをトントンと叩きました。

「この快感に、竜也さんがどのくらい耐えられるか、そしてその快感に負けた時、竜也さんがどのくらいの精液を噴き出させるのか、やってみることにしましょう」

「…や、止めろッ!!止めてくれッ!!」

竜也さんの目に怯えの表情が窺えます。

「その前に…」

僕はそう言うと竜也さんのスーツの股間部分、その破れ目に手を突っ込みました。

ヌチャ…ッ!!

竜也さん、既に先走りでぐしょぐしょになっています。
僕はその中から竜也さんのモノを引っ張り出しました。

「…ううっ、うわあああああっっっっ!!!!」

竜也さんが悲鳴をあげます。
僕の目の前には竜也さんの大きなモノが。
ビクンビクンと心拍数に合わせて動き、その先端からはドクンドクンと先走りが溢れています。

「電流が通りやすいように…」

僕はそう言うと竜也さんのそれをパクリと咥え込みました。

「はぅああああっっっっ!!!!」

竜也さんが悲鳴をあげます。

…ジュルッ!!…ジュブッ!!…ジュボジュボッ!!

僕の唾液と竜也さんの先走りが混じって淫猥な音を立てます。
大好きな竜也さんのアソコ。
僕の口の中で、ますます大きく、ますます硬くなり、熱くなっています。
僕のアソコも痛いくらいに勃起し、緑のスーツのその部分にしっかりとテントを張っていました。
臍の部分にはひんやりとした感触が。
多分、僕も先走りがいっぱいなのでしょう。

「ああっ!!ああっ!!あああああっっっっ!!!!」

竜也さんが声を大きくします。

「…おっと!」

僕は突然、竜也さんのモノを口から離しました。

「んあっ!!ああっ!!」

突然、不意を突かれて竜也さんが変な声をあげます。

「これだけ濡らしておけば大丈夫でしょう」

僕はそう言うと竜也さんのそれを再びスーツの中にしまい込みました。

「…止…め…ろ…!!」

「覚悟して下さい、竜也さん」

僕はエビル・サンダーを竜也さんのモノの先端部分に当てました。

「止めろぉぉぉっっっ!!!!」

竜也さんが叫びます。
僕はエビル・サンダーのスイッチを押しました。


第46話へ戻る    第48話へ進む


メニューに戻る