僕だけのヒーロー 第42話


「ちょ、ちょっとっ!シオンッ!?」

僕の頭上で竜也さんの慌てた声が聞こえました。

「…はぁ、…はぁ…」

僕は脱力して竜也さんの目の前で倒れこんでしまったのです。
と言っても、そこまで大袈裟なものではなく、ちょうど腰の部分から前のめりにカクンと。

「シオン、大丈夫?」

僕の両肩に手をかける竜也さん。
起こそうとしますが、僕の体に力が入りません。

「どうしたんだよぉ、シオン?」

今の僕には竜也さんの声は聞こえてはいませんでした。
だって。
僕の目の前には竜也さんの大きく勃起したアソコが。
スーツの股間部分を押し上げるように、大きな山が出来ていたのです。
良く見ればそのスーツのその部分には裂け目があって。

「…あ、…あぁ…」

僕は無意識に小さく唸ると、竜也さんのそれに手を伸ばし、キュッと包み込みました。

「んあっ!」

竜也さんの体がピクリと跳ねます。

「…シ、…シオン…、…様…?」

顔を歪め、僕を見ている竜也さん。

「…今度は、…僕が、…竜也さん…を…」

そう言うと僕は、その手をゆるゆると上下し始めました。

「あっ!あっ!ああっ!!」

…グチュグチュ、…グチュグチュ…!!

僕の手の動きに合わせて喘ぐ竜也さん。
それと同時に竜也さんの股間からは淫猥な音が響きます。
そしてスーツの破れ目からは強烈な匂いがしています。

「…竜也さんの、…欲しい…」

僕はそう言って顔を竜也さんのそれに近付けようとしました。

「ダッ、ダメだよッ、シオンッ!!」

突然、竜也さんの大きな声がして、僕の体はがばっと無理矢理起こされました。

「…竜也…さん?」

竜也さんがいつになく厳しい顔をして僕を見ています。

「まだダメだよ、シオン」

すると竜也さんはいつもの優しい笑顔に戻りました。

「まだシオンが気持ち良くなってない」

「でっ、でも…ッ!!」

僕が言いかけると竜也さんは僕をギュッと抱き締めました。

「俺はシオンをもっとたくさん愛したい。もっともっと、シオンを愛撫してあげたいんだ。だってシオンは、ようやく見つけた、俺の、大切なご主人様だから…」

「…竜也…さん…」

僕はそう言うと、無意識に竜也さんの背中に腕を回しました。
そして僕達はそのまま後ろへ倒れ、お互いを見つめました。
僕の上に竜也さんが伸しかかっています。

「…シオン、…愛してる…」

「…竜也さん、…僕も…」

そう言うと僕らは唇を合わせました。

…チュッ、…クチュ…

僕と竜也さんが舌を絡め合うたび、淫猥な音が響きます。
竜也さんのテクニックはさすがで、僕はキスだけで頭がぼぉっとしてきました。
僕が竜也さんの口の中へ舌を入れると、竜也さんはそれを上手く絡め取り、トロトロにしてくれます。
逆に竜也さんの舌が僕の口の中に入ってくると、竜也さんの舌はとにかく縦横無尽に僕の口の中を動き回り、それだけでも僕はトロトロになってしまっていました。

「…気持ちいいんですか、シオン様?」

竜也さんが意地悪く笑みを浮かべます。

「…はい…」

「ですよねぇ。だってシオンのここ、勃っちゃってますから♪」

そう言うと竜也さんは僕の股間の膨らみを、自分のそれでグイグイッと押し付けました。

「…竜也さん…」

「…触りたい?…俺のを握ってたい?」

すっかり見抜かれていました。
竜也さんには僕の気持ちはお見通しのようです。

「…竜也さんの、…アソコを、…触らせて下さい…」

竜也さんはフッと笑うと、僕の手を竜也さんのアソコに導きました。
僕はそれをキュッと握りました。

「あっ!」

竜也さんが声をあげます。

ドクン!

僕のアソコが脈打ちました。

「あれぇ、シオン?」

竜也さんが素っ頓狂な声をあげます。

「俺のを握っただけで感じちゃってんの?」

「え?」

僕はちょっと顔を上げました。
僕の緑のスーツの股間部分が更に濡れていました。
僕は顔が真っ赤になるのが分かりました。

「もっと感じさせてあげるからね!」

僕の上にいる竜也さんがニッコリと微笑むと、僕の首筋に顔を埋めました。


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