僕だけのヒーロー 第39話
くちゅ、くちゅ…
淫猥な音が部屋に響き渡ります。
僕と竜也さんはベッドの上でキスを繰り返していました。
僕の上に伸し掛かっている竜也さん。
しっかりと僕の首の後ろに腕を回し、僕の頭を固定するようにして口付けを繰り返します。
僕も竜也さんの唇の感触をしっかりと覚えようと必死にキスを返します。
「…ん…ふ…」
「…んッ、…はぁ…」
僕と竜也さんの舌が絡み合い、吐息が漏れます。
夢中でした。
ずっと大好きだった竜也さんキスをしています。
しかもじっくりと。
それだけで泣きそうでした。
いえ、実際に泣いていました。
涙が僕の頬を伝います。
僕は無意識に竜也さんの背中に腕を回し、ギュッと抱き締めました。
「…んん…ッ…!!」
突然、竜也さんがモゾモゾと動き始め、暫くすると体をバタバタとし始めました。
「…くッ、苦しいよッ、シオンん!」
暫くすると竜也さんがガバッと起き上がり、僕に言いました。
「?どした、シオン?泣いてるの?」
目を開けた僕と竜也さんの目がばっちり合いました。
竜也さんの心配そうな顔が僕の目の前にあります。
「何かあったの?」
「…違います」
僕は静かに微笑みました。
「嬉しいんです」
「嬉しい?」
竜也さんの問いかけに僕は静かに頷きました。
「憧れだった竜也さんとこうやって抱き合ってるんです。それにキスなんかもしちゃって…」
竜也さんは静かに僕の話を聞いています。
「やっと言えました。ずっと苦しかったんです。竜也さんが好きなのに、何も言えませんでした。やっと竜也さんが僕のものになったんです」
「オレはモノじゃないよっ!」
不意に竜也さんがぷっと顔を膨らませました。
でもすぐにニヤリとなり、ギュッと僕を抱き締めました。
「心配しなくてもいいよ、シオン。これからはずっとシオンの傍にいるんだから。オレはシオンのヒーローなんだからさ!」
「…はい!」
僕が大きく頷くと、竜也さんはニッコリと微笑みました。
「…てことでさ!」
不意に竜也さんがそう言ったかと思うと、
「…そろそろいいかな、シオン?」
と言いました。
「…何がですか?」
僕は思わず吹き出しそうになりました。
分かっていたのですが、敢えて聞いてみたのです。
さっきから僕の足に当たる硬いもの。
竜也さんの大きく勃起したアソコ。
「そろそろ我慢の限界」
「…サルですねぇ…」
「うるさいなっ!!シオンのだってビンビンじゃないかッ!!」
そう言って竜也さんは僕のをギュッと握りました。
「んあッ!!」
その刺激に思わず体を跳ねらせる僕。
僕も竜也さんのを握り返しました。
「ああッ、シオン様ッ!!」
「…いいですよ、竜也さん。…気持ち良く、…して下さい…」
僕はそう言うと竜也さんの顔をじっと見つめました。
「じゃあ、いくよ、シオン。…せぇのッ!」
「「クロノチェンジッ!!」」