課外授業 第28話
「…な…ん…で…?」
目の前の状況に戸惑うオレ。
オレは今まで芳ネェに快感を与えられていたはずなのに。
目の前のマジピンクに魔法変身しているのは弟であり、マジレッドに魔法変身するはずの魁だった。
「…はぁ…、…はぁ…」
マジピンクのスーツを着て、マスクを外している魁は大きく息をし、何だか疲れたような表情をしている。
「…ど、…どう言うことだよ…、…魁…ッ!?」
オレは何とか体をグッと起こした。
すると今までオレを縛り付けていたテーブルからスルリと体が解け、バランスを失ってそのまま床に崩れ落ちた。
グチャ…!!
オレの下腹部が淫猥な音を立て、スーツの生地とオレの股間の情熱が擦れ合った。
「んあッ!!」
思わず変な声をあげるオレ。
その声にピクリと反応する魁。
「…何だよ?」
魁がじっとオレを見つめている。
そのあどけない表情に腹が立った。
「…チィ兄ィに復讐したかったんだ」
「はぁ!?」
魁は目を潤ませ、オレを懸命に睨み付ける。
「オレ、チィ兄ィに犯されてからずっと変だったんだ!毎日のようにチィ兄ィに犯されたい、チィ兄ィに気持ちいいことをしてもらいたいって、そればかり考えるようになったんだ!オレッ、気持ちいいことをされているのに、恥ずかしいこともされてッ!そんなことを考えるようになったのも全部チィ兄ィのせいだって!だからいつかは復讐してやろうって、そればかり考えてたんだ。そんな時、たまたま芳香姉ちゃんのマージフォンを見つけて。チィ兄ィを犯すならやっぱり姉ちゃんの方がいいかなって思って…」
「だからマジピンクに魔法変身したんでござりますですか!?」
遠くのテーブルの上でマンドラが声をあげた。
「他人のマージフォンを使うのは凄く危険なことなんでござりますです!それぞれのマージフォンとマジスーツは変身する者の体に合うようになっているんでござりますです!他人のマージフォンを使って、おまけに魔法変身するのは、その者の体力を著しく消耗してしまうのでござりますですぅ!!」
「…だから、…オレは、…こんなに?」
ポツリポツリと呟く魁。
「はいぃ…」
同じようにマンドラが小さく呟いた。
「…なるほどな…」
オレの胸の中を怒りが沸々と込み上げてきた。
「ということは魁は殆ど動けないと。抵抗されることは全くないと!」
オレはそう言うとスクッと立ち上がった。
「ひいいいっっっ!!」
身の危険を察してか、マンドラはそのままどこかへ飛び去ってしまった。
「…チィ…兄ィ…?」
魁が怯えた表情を見せて、オレを見上げている。
「…覚悟は出来てるんだろうなあ、魁ィ?」
オレはゆっくりと魁に近付いた。
「!!」
魁の目の前にはオレの大きな情熱がブラブラと揺れている。
その周りには涙がベットリと纏わり付き、強烈な匂いを放っている。
「…許して…、…チィ兄ィ…」
魁の目から涙が伝う。
「ざっけんなぁっ!!」
オレはそのまま魁に飛び掛かった。
「イヤだァァァッッッ!!!!」
魁がパニックになって叫んでいる。
「だったら何でオレにこんなことしたんだよッ!!」
そう言いながらオレは魁のマジピンクのスーツの中に手を忍ばせ、魁の股間を思い切り握り締めた。
「痛ってぇぇぇぇっっっっ!!」
「何だよ、魁?大きくなってるじゃねぇかよ!」
オレはそのまま魁の情熱を激しく上下し始めた。
「あっ!!ああっ!!やッ、止めてよッ!!チィ兄ィ!!」
「オラオラッ!!このままイかせてやるぜ!」
「イヤだァァァッッッ!!姉ちゃんのスーツが汚れちゃうよぉっ!!」
魁が泣き叫んで必死に懇願するがオレは手を休めない。
やがてその時が来た。
「ああっ!!ああっ!!イクッ!!イクゥゥゥッッッ!!!!」
その瞬間、魁の体が弓なりになった。
ビュクッ!!ビュクッ!!
魁の股間の情熱を通してその振動が伝わってきた。
「…ん、…んん…ッ…!!」
オレの手にジワリと湿り気が伝わってきた。
「あ〜あ、スーツの中に出しちまった」
その時だった。
「ただいまぁ」
声と同時に扉が開いた。
「…あ…」
オレの下にいた魁が声をあげる。
「あれ、魁?翼?何やって…、…!!」
言いかけた声が止まったことにオレは確実にヤバイ状況を悟った。
「…麗…ネェ…」
恐る恐る振り返る。
そこには凝然とオレ達を見つめる姉の麗がいた。